庭園めぐり(吉城園、依水園、旧大乗院庭園)

庭園めぐり(吉城園、依水園、旧大乗院庭園)

奈良公園の周辺にある庭園を巡るコースをご案内しましょう。
きっと、京都の日本庭園とは一味違った、奈良らしい庭園を発見されることでしょう。
奈良公園をゆっくりと散策しながら、『庭園めぐり』にぜひお出かけになってはいかがでしょうか。 庭園内の散策を含めて所要時間4時間前後のコースです。

コース番号01-G00
所要時間約4時間
歩行距離3.6km
対象期間年中
利用交通機関 

コースは一例です。
ご希望に沿って自由に設定できます。

■入園料・入館料
吉城園:250円 依水園:900円
大乗院庭園:100円

このコースの概要

みどころ
依水園(いすいえん)

奈良屈指の池泉回遊式庭園です(昭和50年名勝に指定)。園内は入り口右側の前園と左側の後園からなり、前園は延宝年間(約330年前)の作、後園は明治32年の作という、まったく時代の違う二つの庭が組み合わされた大庭園です。前庭には、若草山・春日山・高円山の三つの眺望が美しい「三秀亭」があります。ツツジの季節には、みごとな花をさかせてくれます。

お問い合わせ先:依水園 TEL:0742-25-0781

春日大社神苑

いくつもの藤棚を巡る『藤の園』、『花菖蒲園』、万葉集に詠まれた草花を集めた「万葉歌園」、万葉の時代に食用とした植物を集めた『五穀の里』、『果樹園』など、万葉の時代へ誘うさまざまな花園がある広さ3ヘクタール(9000坪)の庭園です。苑内には、約300種の万葉植物や滅び行く希少な植物が栽培されており、現在は庭園感覚でご拝観いただける安らぎの場として公開しています。

お問い合わせ先:春日大社 TEL:0742-22-7788

旧大乗院(だいじょういん)庭園

1087年ごろ造られ、室町中期に当時の作庭の第一人者であった善阿弥が改造したといわれています。日本でも数少ない中世の遺構を残す貴重な庭園です。隣接する名勝大乗院庭園文化館から、整備された美しい庭を一望することができます。館内には大乗院の古図や古文書等の貴重な資料が展示されています。

お問い合わせ先:名勝大乗院庭園文化館
TEL:0742-24-0808

参考コース順路(一例です。)

場所内容
近鉄奈良駅出発場所
 徒歩移動12分
吉城園(よしきえん)30分
 徒歩移動すぐ
依水園(いすいえん)60分
 徒歩移動16分
奈良県新公会堂15分
 徒歩移動4分
春日大社神苑30分
 徒歩移動20分
旧大乗院(だいじょういん)庭園15分
 徒歩移動20分
近鉄奈良駅終了場所
 ← 左のマークの場所では、トイレをご利用いただけます。

いち押しポイント

◎ 春日大社神苑の『藤の園』 

早咲きから遅咲きの品種まで、しろやピンク、香りのすばらしいものや、八重咲き、房の長い品種など、約20種・200本の藤が順次咲き競います。とりわけ藤は、太陽の光に輝くときが一番美しく見えるのではないでしょうか。朝日に輝いて見える藤棚、日中の南からの日光に一番美しい色を発する藤棚、また夕日に映えて艶やかな色彩を見せる藤棚など、時間帯によって見え方がまったく違ってきます。時間帯を変えて、種々に見える藤の花の色をエンジョイされてはいかがでしょうか。

耳寄り情報

◎ 『大乗院庭園』

大乗院は一乗院と並ぶ有力な興福寺の門跡寺院です。平安時代、京の皇族や有力な貴族は、強い影響力を持つ興福寺などに子女を出家させます。これらの子女が居住する特別な寺院が門跡寺院と呼ばれています。平安時代、現在の大乗院庭園の一帯は元興寺の寺域でした。11世紀の中ごろ、その場所に禅定院が開かれ、堂や塔も造られます。禅定院から遅れること約30年の寛治1年(1087)、現在の奈良県庁がある場所に、興福寺の大乗院が開かれました。その後、元興寺の禅定院の経営は、興福寺の大乗院が兼ねるようになり、そして平安時代末の治承4年(1180)、平重衡の南都焼き討ちによって大乗院は焼失し、その翌年、大乗院はこの禅定院の地に移りました。以後江戸時代まで、ここは大乗院の敷地として存続しましたが、明治維新の廃仏毀釈の波により池は埋められ、建物は学校として使用されることとなりました。近年は、1995年より奈良文化財研究所が発掘調査を行い、庭園の復元整備工事がなされています。