奈良公園の社寺めぐり (東大寺・興福寺・春日大社)

奈良公園の社寺めぐり (東大寺・興福寺・春日大社)

奈良公園に点在する世界遺産を訪ねるもっともポピュラーなコースです。
東大寺・春日大社・興福寺の仏像と国宝めぐりをお楽しみ頂けます。

コース番号01-A00
所要時間約4時間
歩行距離5.7km
対象期間年中
利用交通機関 

コースは一例です。
ご希望に沿って自由に設定できます。

■拝観料・入館料
・東大寺
ミュージアム:800円
大仏殿:800円 法華堂(三月堂):800円
※大仏殿・ミュージアム共通券:1,200円
・興福寺
中金堂:500円
東金堂:300円 国宝館:700円
※国宝館・東金堂共通券:900円

このコースの概要

みどころ
東大寺【世界遺産】

華厳宗大本山。その前身を金鐘山房(金鐘寺)とされ、741年に聖武天皇によって発せられた国分寺・国分尼寺の詔により金光明寺として国家鎮護のための寺院となりました。その後この地で大仏を本尊とする大伽藍が造営され、これが東大寺の始まりとされています。「八宗兼学」の寺として多くの僧侶がここで学ばれました。平安末期と戦国時代に二度の戦火に遭い、多くの伽藍を失いましたが、鎌倉時代、江戸時代に復興が成し遂げられてきました。のびやかで広い境内には大仏殿をはじめ、戒壇院、二月堂、三月堂、鐘楼といった国宝や文化財が点在しています。

春日大社【世界遺産】

春日大社は、768年(神護景雲2年)左大臣藤原永手により、平城京の鎮護と藤原氏の繁栄を願って創建されました。本殿には四柱の神が祀られており、第一神と第二神は藤原氏の氏神で、第三神と第四神は藤原家のご先祖とされます。20年に一度式年造替(社殿の修築)が行われ平成28年第60次式年造替を終えました。朱塗りの四所神殿(国宝)は一間社春日造りといわれ古式を今に伝えます。

興福寺 五重塔(国宝)

興福寺を創建した不比等の娘で聖武天皇の夫人である光明皇后が730年に建立。五度の焼失と再建を経て現在の塔は室町時代の1426年のもの。総高は50.1mで、現存する塔では東寺の五重塔に次ぐ2番目の高さ。古都奈良の風景を象徴する塔としてとても親しまれています。

参考コース順路(一例です。)

場所内容
近鉄奈良駅出発場所
 徒歩移動20分
東大寺
東大寺 南大門5分
東大寺ミュージアム15分
東大寺 大仏殿30分
 徒歩移動15分
東大寺 二月堂10分
東大寺 法華堂(三月堂)
手向山神社10分
 徒歩移動20分
春日大社本殿10分
 徒歩移動5分
春日:若宮神社10分
 徒歩移動15分
御葢山 春日山原始林
 徒歩移動15分
興福寺
興福寺 五重塔
興福寺 東金堂15分
興福寺 国宝館30分
興福寺 中金堂15分
興福寺 南円堂
興福寺 三重塔
興福寺 北円堂
 徒歩移動5分
近鉄奈良駅終了場所
← 左のマークの場所では、トイレをご利用いただけます。

耳寄り情報

各時代の仏像の特徴

時代特徴代表作
飛鳥時代(538~645年頃)中国や朝鮮半島の影響を受けて、細身で長身、眼が大きく、鼻が高く、少し微笑み、異国的なムードがあります。法隆寺・釈迦三尊像
法隆寺・百済観音像
白鳳時代(645~710年頃)仏像のバランスがよく、人間の姿に似ています。表情も親しみやすく、若々しく、眼も切れ長で、服も自然な柔らかさがあります。薬師寺・薬師如来坐像
薬師寺・聖観音菩薩立像
天平時代(710~794年頃)丸い顔、ふくよかな体つきで、眼や鼻は人間そのもの。堂々と、たよりがいのある雰囲気です。仏像の種類も個性も豊富な時代です。東大寺法華堂・不空絹索観音立像
興福寺国宝館・八部衆立像
弘仁・貞観時代(794~894年頃)仏像はきびしい表情、迫力のある神秘的な表情です。木像の仏像の最盛期で、木目の美しさを生かしたものが多く造られました。法華寺・十一面観音立像
元興寺・薬師如来立像
藤原時代(894~1185年頃)藤原氏が政権を握った時代で、仏像も貴族文化の影響で、全体的に柔らかなライン、おだやかな表情で造られています。興福寺国宝館・板彫十二神将立像
東大寺開山堂・良弁僧正座像
鎌倉時代
(1185~1333年頃)武士の時代となり、仏教が庶民に広がった時代。仏像も勇ましく、筋肉や血管まで写実的です。寄木造で大きな像も造られるようになりました。東大寺南大門・金剛力士立像
室町時代
(1333年頃~)鎌倉時代の様式を受けついで、造られています。特に不動明王は多く造られ、時代をおって炎が立体的になっていきます。東大寺法華堂・不動明王像

仏像の種類

如来像修行して悟りを開いた者の像です。釈迦をモデルにしています。すべての人を救済し、悟りに導く ≪釈迦如来≫
病気や苦しみを除いてくれる ≪薬師如来≫
死んだあと極楽へ導いてくれる ≪阿弥陀如来≫
すべてに光を照らして救ってくれる ≪大日如来≫
菩薩像如来になろうと修行している者の像です。やさしい顔で人々の悩みを救うために力を尽くしています。髪を結い、冠やアクセサリーを付けているのが特徴です。救いの声を聞いて救けてくれる ≪観音菩薩≫
この世を美しい浄土にする ≪弥勒菩薩≫
知慧を担当する ≪文殊菩薩≫
僧の姿で悩める人を救う ≪地蔵菩薩≫
明王像怠けた人や欲の深い人の根性をたたきなおし、仏の道に導いてくれる像です。こわい顔をしているのが特徴です。あらゆる障害を焼きつくす ≪不動明王≫
やさしい顔で毒や心の不安、災いをなくす ≪孔雀明王≫
恋愛や愛情におぼれない心にする ≪愛染明王≫
天部像インドの神々を仏教の教えの守神にした像です。やさしい顔の像などバラエティーに富んでいます。仏を守るガードマン ≪四天王・十二神将≫
釈迦に導かれたインドの神様 ≪八部衆≫
阿形と吽形で寺の門を守る ≪金剛力士≫
北向きにたって本尊を守る ≪執金剛神≫

春日大社の鹿

春日大社本殿から若宮への道「お会い道」左手の御蓋山西麓に本宮遥拝所があり、山頂に摂社本宮がある。社伝では第一神(武甕槌命)は常陸国(茨城県)鹿島を白鹿に乗って旅立たれ、ここ御蓋山山頂に降りたたれたという。
武甕槌命が奈良に向かわれる途次、一頭の鹿が死亡、埋葬したところが東京江戸川区にあり、今も鹿骨(ししぼね)の地名が残る。また、旅に出発することを「鹿島立ち」というのはこの故事による。