薬師寺(白鳳伽藍)

薬師寺(白鳳伽藍)

平城京の西、有名な薬師寺の白鳳伽藍をゆっくり拝観。玄奘三蔵伽藍が公開中は、少し早足で欲張って拝観三蔵伽藍も拝観しましょう。
薬師寺は、天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を願って藤原京で建立を発願され、遷都とともに現在地に移ってきました。兵火などで東塔を除くほとんどの伽藍を失いましたが、写経勧進により復興を遂げました。かつては竜宮づくりと言われた薬師寺をゆっくりと巡ってみませんか。近鉄奈良駅及びJR奈良駅からは、路線バスで行くことも出来ます。

コース番号06-B00
所要時間約1時間
歩行距離km
対象期間年中
利用交通機関

コースは一例です。
ご希望に沿って自由に設定できます。

■拝観料
薬師寺:1,000円 (白鳳伽藍)

このコースの概要

みどころ
薬師寺 東塔

高さ約34mの三重塔です。平城薬師寺創建当時(8世紀)の建物のうち現存する唯一のものです。その優美な姿は、アメリカの哲学者フェノロサが「凍れる音楽」と絶賛しました。各層に裳階(もこし)があるために六重塔に見える階調の美しい塔です。また、金堂と塔が回廊によって囲まれ、塔が二基となり、金堂の斜め前方に対立する新しい伽藍配置がこの時代(奈良時代前期)に生まれ、「薬師寺式」と呼ばれています。
東塔は10年余りの大修理を終えて覆屋が外され、西塔と並び立つ姿が再び見られるようになりました。
(心柱の最上部から仏舎利が発見されました。)

薬師寺 金堂 薬師三尊像(国宝)

1976(昭和51)年、白鳳時代様式の本格的な金堂として復興。堂内の薬師三尊像(薬師如来と脇侍の日光、月光菩薩)は国宝の金銅仏で、つややかな深い光沢のある黒褐色のお姿は拝するものを魅了します。薬師如来の台座も必見です。

薬師寺 東院堂(国宝)

現在の建物は1285(弘安8)年に再建されたもので、鎌倉時代の和風仏堂です。
本尊の聖観音菩薩立像(国宝)は白鳳時代を代表する美しいお姿です。

参考コース順路(一例です。)

場所内容
近鉄西ノ京駅出発場所
 徒歩移動3分
薬師寺60分
 ・薬師寺 東塔
 ・薬師寺 西塔
 ・薬師寺 金堂
 ・東院堂
 徒歩移動3分
近鉄西ノ京駅終了場所
 ← 左のマークの場所では、トイレをご利用いただけます。

いち押しポイント

◎ 薬師寺 平山郁夫画伯と大唐西域障壁殿
(公開 1/1~1/15、3/1~6/30、8/13~15、9/16~11/30)

ラビスラズリで彩られた群青の空、果てしない砂漠と険しくも神々しいヒマラヤの山嶺・・・。身命を賭して長安から天竺へ、三蔵法師求法の旅をたどる壁画です。
平山郁夫画伯自ら取材の旅を重ね、30年もの歳月をかけ完成されました。絵身舎利として祀られています。


◎ 玄奘三蔵院伽藍

中央の玄奘塔には、法相宗の始祖・玄奘三蔵の舎利が奉安されています。

耳寄り情報

◎ 薬師寺・再建食堂

食堂は僧侶が斎食をするための建物で、僧侶約300人が一堂に会する規模であったと発掘調査により判明しています。『薬師寺縁起』によると食堂の規模は東大寺、大安寺に次ぐ大きさとされており、その記録がほぼ裏付けられています。創建当初の建物は天平2年(730)頃に建てられたとみられ、天禄4年(973)に焼失しました。その後、寛弘2年(1005)に再建されましたが、再び失われました。

堂内には田渕俊夫画伯により、食堂ご本尊「阿弥陀三尊浄土図」を中心に、全長約50mにわたる壁画「仏教伝来の道と薬師寺」が奉納されました。田渕画伯の師・平山郁夫画伯の「大唐西域壁画」長安大雁塔図と結ばれ、遠く長安大雁塔を望む、「旅立ち」から日本へ、「飛鳥」から「平城京」への14景の大壁画になっています。